理想の投球モーション

良い投球モーションとは何か?

が家には、20年前位の物から現在に至るまでの野球入門的な本が20冊近く有る。その中でも投球ホームについての記事を冷静に見てみると、興味深い結論が出た。
  著者は様々で、アプローチ方法の違いは有るが、皆同じような事を書いている。
特に、「こうしてはいけない!」「こうすると良い」とは書いてあるものの、何故いけないのか?どういけないのか?がまったく記されていない。その内容は、実際に私が中学時代に先輩から教わった事そのものだ!
  勿論、どの本を見ても同じことが書いてあり、直接指導されれば疑う筈も無く、私は今まで信じきってがむしゃらに練習を繰り返して来た訳です。

年前、手塚一志氏の「ピッチングの正体」を読んだが「こういう考えも面白いなぁ・・・」程度の感想を抱いただけだった。その後、同氏の「魔球の正体」 を読み、「これはもしかしたら・・・」と今までの概念を疑い始めた。
  そんな中、自身の肩を治す為に行った病院の先生から、フォームの事を色々と指摘されました。
その中で「0ポジションって知ってる?」との問いかけに、手塚さんの本にその言葉が書いてあったのを思い出したのでした。
  家に帰り、早速もう一度本を読み返した。病院の先生の話を聞いた後の今は、本の内容が以前とは比べ物にならないほど重要に感じました。

にかく良い投球モーションとは、肩や肘に負担を掛けない人間の体にとって、いかに自然に無理なく投げられるか。だと思う!
何が良くて何が悪いというのを、決め付ける事は出来ませんよね!
でも私的にこれが正しいと思い込み、信じる事は問題無い事だと思うんです!
その私的をまとめて紹介すると共に、少なくても私の身近で野球をやっている人達に、私と同じような痛い思いをして欲しくない。
だって、野球はおもいっきり楽しみたいですから!

までの私の常識と、改めた方が良さそうな点の比較をしながら、いくつか取り上げて確認していきたいと思います。

①Y字バランス

インドアップにしてもノーワインドアップにしても、踏み込む足を上げて軸足一本で立つ。
その時、体が後ろに傾いていたら駄目だ!
そんな安定感の無いフォームではコントロールは付かない。今まで何度も耳にしてきたこの言葉。
果たして本当に正しいのだろうか?
今までの常識通り、カタカナの「トの字」の体勢をとると(右図)その後の並進運動でバッテリーラインの上に前の股関節が残ってしまいかねない。
1stスピンをブロックする動きとなり、右投手ならサード側へ上体が移動しやすくなってしまう。いわゆる二重振り子投法にもっとも適した並進ルートになってしまう。
ここでは「トの字」では無く「Y字バランス」(左図)でバランスを取る必要がある。
トの字Y字バランス
②テイクバック

は、テイクバックモーションを両手を羽ばたくように内側に絞りながら上げていけ!と教わってきました。
しかしそれが肩を痛めた1番の原因だったようです(涙)。(下図)
腕が伸びきった上体からボディースピンが起れば、慣性モーメントが大きくなり、鋭いスピンは期待出来ない。
さらに、腕を伸びきったまま後方に残し、上体を突っ込ませてボールを加速しようとすると、上腕二頭筋の付け根や肘の内側の靭帯にダメージを受けてしまう。このテイクバックをとっている人は二重振り子投法となり、腕を加速するためにボディーターンの途中で急激に腕にブレーキングする必要がある、すると肩や肘に大きな負担となる。
ではどうするか?上図のように、脱力した腕は内旋しながら肩の高さまで上がって行き肘が90度までなる。ぎりぎりまでねじり込まれた筋肉はこの後、ねじり戻し力を得て爆発する事となる。
スクラッチテイクバック
③ターゲッティング

重振り子に、まんまとはまった私は、インディアンのポーズで腕を加速していた。(左図)
人間の構造上、従来肘の頭が向いた方向にボールが飛んで行く筈である、この状態では三塁への牽制球になってしまう。そこで残された道は二重振り子運動しかないのだ、しかも少しでも腕の加速を付けようと肘を懸命に出そうとする、
しかし、しなればしなる程肘の内側の内側側副靭帯に大きなストレスが加わっている。まるで木の枝をへし折るように・・・
さらに、最初からボールがキャッチャーの方向を向いているため、上腕に急ブレーキを掛けることで、それより先のボールを持った部位が真っ直ぐスウィングされる運動しか選べないのである。この時にブレーキングの担当をさせられるのが、肩の背面の筋肉である。急ブレーキを何度も繰り返されれば、磨耗して当然なのである。
だから肘をキャッチャーに向けて加速させるのは、当然なのかもしれない!(右図)

インディアンターゲッティング
④0ポジション
リリース
ポジションとは医学用語です。肩関節において、「肩甲骨の肩甲棘と上腕骨の長軸が一致し、周辺の筋が収縮しても上腕の内外旋が出来なくなるポジション」を「0ポジション」という。
肩関節においてあらゆる意味でニュートラルなポジションといえる。
投球において、この0ポジションがとれているかどうか?が重要な問題になります。
解かり易く言うと、0ポジションはガッツポーズの位置である。
  そしてこの0ポジションを保持できていない代表例がよくいう「肘が下がっている」状態だ。では何故肘が下がっていたら駄目なのか?それは0ポジションではないから・・・では説明にならないか・・・。
要するに、ダブルスピン投法も出来ず、スパイラルな腕の動きが出来ないのだ!そうすると、やはり二重振り子運動にならざるを得ない。
  ネジリもネジリ戻しも使えないので最後は手首を使った縦振りスナップで投げるしかないのです。
この絵を見て私は10年位前に「やったろうじゃん」という野球漫画を読んでいた事を思い出しました。
漫画の中で喜多条監督が投手に少しでもリリースを前にさせる為になるべくリリースを遅らせて、たて振りスナップを強烈に効かさせる。それにより球が無茶苦茶ホップする。当時はこれを信じ、一生懸命まねをしていたがとんでもない間違えだったようです・・・
さらに肘が下がった状態というのは最も危険な状態で、肩の内部はこの時、もの凄い悲鳴をあげているのです。
スパイラルリリース
⑤脊柱軸

げる時は両目でしっかりとキャッチーを見て、最後まで決して目をそらさないように!耳にタコが出来る程聞いた言葉だ!
ダブルスピン投法をしようとする場合、何でもかんでもそうしなくてはならないとは限らない。
スピンをする時、顔を真っ直ぐに立てたままでは脊柱軸が曲がってしまう。どの投げ方でも脊柱軸は真っ直ぐにしなければならないのである。(下図)逆にダブルススピンが発生すると頚反射が現れ、顔は回転方向を向いてしまう筈なのだそうです。
脊柱軸
⑥ 変化球

振りスナップでのリリースでは無く、スパイラルリリースで握りつぶしで投げると変化球はどうやって投げるんだ?と思う筈。その事について、手塚氏はこう説明している。
スパイラルリリースに相性が良い変化球はカーブ・スライダーの一種・ジャイロボールだと。
でも、カーブって普通腕を外側にひねって投げる筈・・・。
カーブを投げる際、決して外側にひねらないよな?。
それについて手塚氏曰く、「リリース時、手の甲をキャッチャーに向け、そこにボールを置いてくる感覚で親指と人差し指で抜く、その後腕はスパイラルが起き内旋して、平常に戻る。」と・・・
これは何処かで見た記憶があると思ったら、テレビでやっていた宜野座カーブに近いのではないか?
テレビで見たときはこんなの無理だよ!と思ったが、これは理にかなっている?と言う事か?。
そこで実際投げてみると、まだまだ曲がりは小さいものの、しっかりとカーブにはなっている。
肩が痛いにも関わらず、多少は曲がった!目からうろこの瞬間だった。手塚氏曰く変化球で手を内旋するのは肩や肘に最も負担を掛けているんだそうだ。フォークボールに関しては投げられなくは無いが二重振り子よりも回転が多くなってしまうらしくさほど凄い落差のボールを投げるのは難しいようだ。ジャイロボールは、このダブルスピン投法が完成すれば投げられる様だが、難しそうなので触れるのはやめておきます。
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